Carnivalism

ハロウィーンで賑わう渋谷へ撮影に行きました。嫌いなだけだったあの空間、3人の人と話してちょっと気持ちが変わりました。

 10月31日。時刻は23時30分、渋谷は人でごった返していた。ハロウィンの夜を渋谷で過ごす若者がスクランブル交差点からセンター街、井の頭通りを中心にしてハシャぐにハシャいでいた。
 JRの終電間際あたりから2時間ほど何箇所かスポットを歩いてみたのだけど、もうなんていうか、男も女もお互いキャラクターになってナンパをする。される。そのために変装するのが具合がいい。そんな感じだった。あとは純粋にカップルで友達で楽しんでる人たちか、日本人以外が友達と楽しんでる。
 理性も秩序もへったくれも...そんな感じだし、なにより仮装がしょぼかった。撮影の許可をもらって何人か良い感じに思えた人を撮らせてもらった。
 警察も横断歩道を中心に警戒にあてっはいたものの、手に負えないような輩はごにょごにょ注意して即解放。やはり苦手な雰囲気だけが感じられる空間だ。街でクラブをやってるようなもんだろ。
 そんな中、井の頭通り沿いファミマと交番が近くのとある場所で中年の男女が缶を拾いゴミ袋に入れていた。目が合うとご苦労様ねー!と話しかけてくれた。聞くところによると、拾った缶は渋谷で生活するおっちゃんたちの資金になるように集めているそう。駅周辺を5人で、人がごった返す中、1人で30分かけて100mほど集めると45Lのゴミ袋が7~8袋ほどになるらしい。それをやり終える頃にはやり始めた場所はすでにゴミだらけになるんだとか。こんな場所でこの時間に人のために動いている人がいることに驚いた。
 うまい棒を拾って上機嫌なおっちゃん。写真もネット掲載OK、珍しい人だった。数年前からこの日はいろいろ拾えるから良いんだよって喜んでた。ウルセェことはないな。この街はいつだってウルセェから特別なことじゃないよ。そんなことより寒いのをなんとかしてくれって。俺にはできません。
 さっきおっちゃんたちのために缶拾ってる人いたよ。と伝えると、あーそうかいそうかい、俺はねこの街に移ってごにょごにょ...。こんだけ祭りになるから俺らも助かってる。的な趣旨の話を続けてしていたような気がしたが、声が小さいのと周りがうるさくて聞き取れなかった。うーん、納得していいのか何なのか複雑な話だった。
 そうこうしていると時間は深夜の2時をまわっていた。2時間半ほど撮影をしていたので疲れも出てきて一度知り合いがいる原宿駅付近に戻る。写真を整理して、仕事をしながら時間を潰す。このあと、明け方6時に日の出とともに戻りゴミだらけになった渋谷を撮影して帰る。そんなつもりだった。
 本当にどうしようもない奴らばっかであのゴミどうすんだろう。缶拾ってたおばちゃんは1週間は汚いままだって、遊ぶだけ遊びやがって。そんなようなことを考えながらバイクを走らせて渋谷に戻ると、思っていなかった光景が見れて驚いた。
 あれ、もうゴミ少なくなってるじゃん!しかもなんか拾ってる子いるし!驚いた。下の写真、モノクロは夜の時点、カラーは朝になって同じ場所で同じように撮影したもの。真ん中の地面にたくさん見えるゴミは、左の地面のようにほぼ消えていた。
 どこかのボランティア団体ではなく自分たちで拾ってやがるじゃねぇか。なんか、本当にすまない。。そうだよね。そういう奴もいるよね。夜の面倒な奴らしか見てなかったけど、君たちのような人もいるんだねって、なぜかちょっと嬉しかった。
 すこし、複雑な気分でいると若者が軍手も道具も使わずにゴミを拾っていた。彼の手はかなり汚れ、割れた瓶で切ったのか血も出ていた。いったいいつから拾っていたのか、11月1日の朝の最低気温は9度。かじかんだ様子で何回も手を握ったり開いたりしていた。写真を撮らせてもらうよう聞くと声は出さずに手を見せてくれた。何枚か撮影させてもらうと、表情はこわばったまま一言もしゃべらずに彼はまたゴミを拾いを再開した。残された俺はすこしショックを受けた。
 日本人の道徳心からそういう人も少数ではあるがいるのは頭ではわかる。が、目の前でこうしている人がいて、実際に綺麗になっているのだ。俺は去年、友人と夜22時ごろから渋谷を歩いたが印象は最悪だった。悪の気持ちしか持てなかった。なんにしてもそうなんだけど、ちょっとしか見てないのに(知っていないのに)全てを否定するのは良くないなと、そういう気持ちから俺は今年の渋谷のハロウィンに興味を持っていて撮影に向かった。ほいで3人の人と喋れて(最後の彼とは会話は出来てないけど)良かった。気持ちが動くことがあると思っていなかったから。
 やっぱ、あの夜の光景見ると苦手な人は多いと思う。皆さんどうですかね?俺のこのページで嫌なもんは嫌、ちょっと思うところがあった。なんか感じてもらえれば幸いです。

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